この記事でわかること
– せん断力(せん断力) の定義と発生メカニズム
– せん断応力度の公式と計算方法(テーブルあり)
– 梁・基礎・地盤など土木構造計算での活用場面
目次
せん断とは何か:定義をシンプルに理解しよう

せん断(剪断)とは、部材を横方向(軸直角方向)に切断しようとする力の作用です。
はさみで紙を切るイメージと同じです。
曲げ・圧縮・引張とならぶ4大内力のひとつで、構造設計に欠かせません。
せん断力・応力度の分類と公式
せん断に関する主要な量と公式を整理します。
| 量 | 記号 | 公式 | 単位 |
|---|---|---|---|
| せん断力 | Q | — | kN |
| せん断応力度 | τ | τ=Q/(b×d) | N/mm² |
| 許容せん断応力度 | τₐ | 材料・規格に依存 | N/mm² |
| せん断ひずみ | γ | γ=τ/G | 無次元 |
G はせん断弾性係数(鋼材: 約 79,000 N/mm²)です。
具体的な計算例・手順

RC梁のせん断応力度を計算する手順を示します。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| せん断力 Q | 100 kN |
| 幅 b | 250 mm |
| 有効高さ d | 400 mm |
| せん断応力度 τ | 100,000÷(250×400)=1.0 N/mm² |
計算結果が許容応力度以下であれば安全とみなします。
土木・建設現場での活用場面
せん断設計が重要となる代表的な場面を挙げます。
- RC梁: 支点付近でせん断力が最大になります
- 地盤の安定計算: 地盤がせん断破壊しないか確認します
- 杭基礎: 水平力によるせん断設計が必須です
鉄筋コンクリートではスターラップ(せん断補強筋) でせん断耐力を確保します。 (関連記事: 断面二次モーメント)
まとめ:せん断の基本チェックリスト
- ☐ せん断は部材を横方向に切断する力と説明できる
- ☐ τ=Q/(b×d) の公式を使えるようにしている
- ☐ 許容応力度との比較で安全性を確認できる
- ☐ スターラップがせん断補強筋であると知っている
- ☐ 地盤のせん断破壊の概念を理解している
FAQ
Q1. せん断力と曲げモーメントの違いは?
せん断力(Q)は横方向の切断力、曲げモーメント(M)は回転させようとする力です。梁の設計では両方を確認します。
Q2. せん断応力度の許容値はどのくらいですか?
鋼材の場合、長期許容せん断応力度は引張応力度の約1/√3(≒0.58倍) です。
Q3. せん断破壊はなぜ危険ですか?
突然・急激に破壊が進むため、曲げ破壊より危険とされています。必ず安全側に設計します。
Q4. せん断弾性係数と弾性係数の関係は?
G=E/[2(1+ν)] の関係があります。鋼材では E≒205,000 N/mm²、G≒79,000 N/mm² です。
Q5. コンクリートのせん断補強は必須ですか?
有効高さが大きいRC梁では必須です。スターラップ(あばら筋)をピッチ規定に従い配置します。

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