断面二次モーメントとは?公式・計算例・断面係数との違いをわかりやすく解説

断面二次モーメントの図解

断面二次モーメント(だんめんにじもーめんと)とは、断面が曲げ変形に対してどれだけ抵抗できるかを表す断面の性質です。記号Iで表され、単位はm⁴またはcm⁴です。構造設計では梁のたわみや応力を計算する際に欠かせない基本的な値です。

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断面二次モーメントの定義

断面二次モーメントは、断面内の微小面積dAに中立軸(重心軸)からの距離yの2乗を乗じた値を断面全体で積分したもので、I=∫y²dA で定義されます。距離の2乗が入るため、重心軸から遠い位置の面積が特に大きく寄与します。H形鋼がI字断面をしているのも、中立軸から離れた位置にフランジを配置してIを大きくするためです。

矩形断面の計算公式

幅b・高さhの矩形(長方形)断面の断面二次モーメントは I=bh³/12 で求められます。高さhが3乗になっている点が重要で、梁を立てる(高さを大きくする)ことでIが飛躍的に増加します。たとえば幅200mm・高さ400mmの矩形断面なら I=200×400³/12=1,066,666,667 mm⁴ ≒1.07×10⁹mm⁴ となります。

円形断面の計算公式

半径rの円形断面の断面二次モーメントは I=πr⁴/4 で求められます。直径d(d=2r)を使うと I=πd⁴/64 になります。コンクリートパイルや丸鋼などの断面計算で使います。たとえば直径400mmの円形断面なら I=π×400⁴/64≒1.26×10⁹mm⁴ です。

断面二次モーメントと断面係数の違い

断面係数Z(ぜっとZ)は曲げ応力度の計算に使います。Z=I/e(eは重心軸から縁端までの距離)の関係があります。断面二次モーメントIは「たわみ量」の計算に、断面係数Zは「曲げ応力度」の計算に使うと覚えておきましょう。両者は密接に関係しており、構造設計では必ずセットで使います。

まとめ

断面二次モーメントは梁の曲げ剛性を示す断面性能で、矩形断面はbh³/12、円形断面はπr⁴/4で計算します。高さが3乗で効いてくるため、梁の向きと断面形状の選択が構造性能に大きく影響します。断面係数との役割の違いも押さえ、構造計算の基礎を確実に理解しましょう。

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