不陸整正は、路床や路盤などの凹凸を直し、設計の高さ・勾配に整える作業です。基面整正は、主に構造物を設ける床付面を整えます。両者の違いを対象面・施工時期で比較し、敷均しと締固めの手順、測定例、材料や許容差の確認方法まで初心者向けに解説します。
この記事でわかること
- 不陸整正と基面整正の読み方・意味
- 対象面・施工時期・確認項目の違い
- 不陸整正の施工手順と高さの確認例
悩んでいる人不陸整正って何?基面整正との違いは?土木初心者でよくわからない。周囲になかなか聞けない。

不陸整正(ふりくせいせい)とは?
不陸整正とは、路床・路盤などの表面の凹凸を直す作業です。 路床は舗装を支える地盤、路盤はその上に設ける砕石などの層です。

舗装や路盤の施工前、または路面の補修時に行います。平らに整えることと、水平にすることは別です。 排水のために設計された勾配は残します。
不陸整正の施工手順
高さの確認、敷均し、締固め、再測定の順に進めます。 作業範囲や地盤に合わせ、機械と補足材料を選定します。
| 手順 | 作業 | 確認すること |
|---|---|---|
| 1 | レベルなどで高さを測定 | 設計高さ・勾配・凹凸の位置 |
| 2 | 高い部分を削り、必要な箇所に材料を補足 | 指定材料、下層の状態、補足量 |
| 3 | 材料を敷均す | 厚さと勾配が偏らないこと |
| 4 | ローラーなどで締固め | 材料や施工条件に合う方法 |
| 5 | 再測定し、記録 | 高さ・勾配・平坦性と必要な締固め管理 |
グレーダーは主に削り・敷均し、ローラーは締固めを担います。 狭い場所では小型機械や人力も使います。単に表面をならすだけで、地盤全体の沈下対策が完了するわけではありません。
国土交通省の路面補修工の仕様でも、整正後に補修材を均等に敷均し、締固める流れを示しています。材料・締固め方法・許容差は、その工事の設計図書で確認します。
基面整正(きめんせいせい)とは?
基面整正とは、主に床掘り後の構造物を設ける面を平滑に整える作業です。 床掘りは基礎などを施工するために掘ること、その底の仕上げ面を「床付面」と呼びます。

農林水産省の数量算出要領・第2章では、基面整正を構造物設置基面の整形として整理しています。例えば、擁壁の基礎を設ける前に、床付面の高さや凹凸を確認する場面です。
床付面を乱さず、設計どおりの面に仕上げることが基本です。 掘り過ぎや軟らかい部分を見つけた場合は、自己判断で土を戻して覆わず、設計図書と監督職員への確認に基づいて対応します。使用機械や転圧の要否は条件によって異なります。
不陸整正、基面整正の違い
違いは主に、どの面を何の工程のために整えるかです。 どちらも設計高さなどを確認するため、「不陸整正は粗く、基面整正だけが精密」とは一律に区分できません。
| 比較軸 | 不陸整正 | 基面整正 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 路床・路盤などの表面 | 構造物を設ける床付面など |
| 主な施工時期 | 舗装・路盤施工前、補修時 | 床掘り後、基礎などの施工前 |
| 作業の例 | 削り、材料の補足、敷均し、締固め | 床付面の凹凸・高さの調整 |
| 確認項目 | 高さ・勾配・平坦性、必要な締固め管理 | 高さ・形状、面の乱れや地盤の状態 |
| 精度・許容差 | 工事に適用する仕様で確認 | 工事に適用する仕様で確認 |
工種名や積算範囲は発注者の基準で確認します。 現場での呼び方だけで、作業内容や費用の区分まで決めないようにします。
高さを確認する具体例
各測点の設計高さとの差を計算すると、補正の方向が分かります。 次は水平な設計面10.000mを仮定した測定例です。
| 測点 | 実測高さ | 設計との差 | 判断の出発点 |
|---|---|---|---|
| A | 10.025m | +25mm | 高い部分の削りを検討 |
| B | 9.985m | −15mm | 低い部分の補足を検討 |
差は「実測高さ−設計高さ」で求めます。25mm・15mmは許容差の基準値ではありません。 補足厚は締固めによる変化も考慮し、仕上がりを再測定します。勾配がある面では、測点ごとの設計高さを使ってください。
まとめ:不陸整正の基本チェックリスト
着手前に対象面と設計条件を照合しましょう。 次の5点を施工記録とともに確認します。
- [ ] 不陸整正と基面整正の対象面を区別できる
- [ ] 設計高さと排水勾配を確認した
- [ ] 補足材料と敷均し・締固め方法を確認した
- [ ] 高さ・平坦性などの管理基準を確認した
- [ ] 整正後の測定値と地盤の状態を記録した
FAQ
現場で迷いやすい点を整理します。
Q1. 不陸整正はどう読みますか?
「ふりくせいせい」です。不陸は表面の凹凸や高さのばらつきを意味します。
Q2. 不陸整正と転圧は同じですか?
同じではありません。転圧はローラーなどで締め固める操作です。不陸整正では、凹凸の調整や敷均しと組み合わせて行います。
Q3. 低い所には砂を入れればよいですか?
一律には決められません。路床・路盤などの対象層と仕様に合う材料を使います。材料の種類や補足量を確認してから施工してください。
Q4. 許容差は何mmですか?
全工事に共通する一つの値ではありません。対象層、工種、適用する出来形管理基準・特記仕様書を確認します。記事の測定例を合否の基準には使いません。
Q5. 基面整正でもローラーを使いますか?
地盤や作業条件によります。床付面の整形を必ず大型ローラーで行うわけではありません。地盤を乱さず、指定された仕上がりを確保できる方法を選びます。


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