
低騒音舗装って何?土木初心者でよくわからない。周囲にも聞けない。
こんな悩みに答えます。
本記事の内容
- 低騒音舗装とは?
- 低騒音舗装の舗装構成
- 低騒音舗装の種類
- 低騒音舗装の適用場所
- フルデプスアスファルト舗装のメリット、デメリット
- この記事を書いてる人

この記事を書いてる私は、県土木職員5年経験した土木初心者。知識ゼロでもわかる初心者向けに土木情報を発信しています。
本記事では、低騒音舗装について解説したいと思います。
この記事を読めば、舗装の初歩的な知識が身につきます。
目次
低騒音舗装とは?

低騒音舗装は、車両の走行音を抑制することを目的とした舗装技術です。
特に、タイヤと路面の接触によって発生する騒音(タイヤ騒音)を低減するために開発されました。
これにより、道路周辺の生活環境の改善や、騒音による健康被害の軽減が期待されています。
低騒音舗装の舗装構成

低騒音舗装は、一般的に以下のような構成を持っています。
- 表層:多孔質アスファルト混合物を使用し、表面に空隙を持たせることで、音の吸収や排水性を高めます。
- 基層:表層を支える層で、耐久性や荷重分散の役割を果たします。
- 路盤:道路全体の支持基盤となる層で、地盤からの支持力を提供します。
このような多層構造により、騒音の低減とともに、耐久性や安全性も確保されています。

基本的には、排水性舗装や透水性舗装と同様の舗装構成です。
低騒音舗装の種類
低騒音舗装には、以下のような種類があります。
- 多孔質アスファルト舗装:表面に多数の空隙を持たせたアスファルト舗装で、音の吸収や排水性に優れています。
- 二層式多孔質舗装:異なる粒径のアスファルト混合物を二層に重ねることで、より高い音の吸収効果を実現します。
- ゴムチップ混合舗装:廃タイヤなどから得られるゴムチップを混合することで、弾性を持たせ、騒音の低減とともにリサイクル資源の活用も図ります。
- ポーラスアスファルト舗装:ポーラスアスファルトを使用し、騒音低減効果のある舗装です。
- ポーラスコンクリート舗装:ポーラスコンクリートを使用し、騒音低減効果のある舗装です。
これらの舗装は、それぞれ特性や適用条件が異なるため、道路の用途や周辺環境に応じて選定されます。
低騒音舗装の適用場所
低騒音舗装は、以下のような場所での適用が効果的です。
- 住宅地周辺の道路:住民の生活環境を守るため、騒音の低減が求められます。
- 学校や病院の近隣道路:静穏な環境が必要な施設周辺での騒音対策として有効です。
- 都市部の幹線道路:交通量が多く、騒音問題が深刻な都市部での騒音対策に適しています。
これらの場所では、低騒音舗装の導入により、周辺環境の改善や住民の健康被害の軽減が期待されます。
低騒音舗装のメリット、デメリット
メリット
- 騒音の低減:車両走行時の騒音を効果的に抑制し、周辺環境の改善に寄与します。
- 排水性の向上:多孔質構造により、雨水の排水性が高まり、水たまりの発生を防ぎます。
- 安全性の向上:排水性の向上により、雨天時のスリップ事故のリスクが低減されます。
デメリット
- 耐久性の課題:多孔質構造のため、通常の舗装に比べて耐久性が劣る場合があります。
- 維持管理の難しさ:空隙にゴミや砂が詰まりやすく、定期的な清掃やメンテナンスが必要です。
- 施工コストの増加:特殊な材料や施工技術が必要なため、初期コストが高くなる傾向があります。
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