
コンポジット舗装って何?目地間隔ってどうするの?土木初心者でよくわからない。周囲にも聞けない。
こんな悩みに答えます。
本記事の内容
- コンポジット舗装とは?
- コンポジット舗装の舗装構成
- コンポジット舗装の目的
- コンポジット舗装のメリット、デメリット
- コンポジット舗装の適用場所
- コンポジット舗装と他の舗装との違い
- コンポジット舗装の目地
- この記事を書いてる人

この記事を書いてる私は、県土木職員5年経験した土木初心者。知識ゼロでもわかる初心者向けに土木情報を発信しています。
本記事では、コンポジット舗装について解説したいと思います。
この記事を読めば、舗装の初歩的な知識が身につきます。
目次
コンポジット舗装とは?

コンポジット舗装は、アスファルト舗装とコンクリート舗装の長所を組み合わせたハイブリッド舗装です。
- 上層(表層)にアスファルト舗装(施工性・騒音低減・補修性が高い)
- 下層(基層)にコンクリート舗装(剛性・耐久性が高い)
という二層構造が一般的です。
コンポジット舗装の舗装構成

コンポジット舗装の目的
- 耐久性の高い舗装にしたい
- 補修しやすく、静音性も持たせたい
- 大型車の走行や高交通量に対応したい
こういったニーズがある場所で採用されます。
コンポジット舗装のメリット、デメリット
コンポジット舗装のメリット
- 耐久性が高い(20〜30年)→ コンクリート層が主構造なので、路面変形やわだち掘れに強い
- 静音性◎→ 表面がアスファルトなので、走行音が抑えられる
- 補修しやすい→ 表面のアスファルトだけを打ち替えできる
- 施工性が比較的よい→ 上層は一般的なアスファルト工法とほぼ同じ
- 路面の快適性→ タイヤの接地感がよく、運転もしやすい
コンポジット舗装のデメリット
- 初期コストが高い→ 2層構造なので、材料費・施工費ともに割高
- 温度変化やひび割れに注意→ コンクリート層の収縮や膨張によって、アスファルトにひび割れが起きやすい
- 施工に時間がかかる→ コンクリート層の養生期間が必要
コンポジット舗装の適用場所
- 高速道路
- 大型車の交通量が多い道路(幹線道路など)
- 空港の滑走路や誘導路
- 港湾施設の荷捌きエリア

全国の高速道路のほとんどが、このコンポジット舗装だそうです。
コンポジット舗装と他の舗装との違い
項目 | コンポジット舗装 | アスファルト舗装 | コンクリート舗装 |
耐久性 | ◎(20〜30年) | △(10〜15年) | ◎(30年以上) |
補修のしやすさ | ○(表層のみ補修可) | ◎ | △(大規模になる) |
騒音 | ○(アスファルト表層で静音) | ○ | ✕(硬いため騒音大) |
初期コスト | 高い | 安い | 高い |
工期 | 中程度 | 短い | 長い |
コンポジット舗装の目地
コンポジット舗装について、目地設置間隔等に決まりはないようです。
ただし、舗装設計便覧に下記記述がありましたので、参考になさってください。
目地の設置が必要な普通コンクリート版や転圧コンクリート版などを用いたコンポジット舗装では、リフレクションクラックが生じやすい。
リフレクションクラックの予想される箇所には、アスファルト混合物層とコンクリート系の版の間にじょく層(マスチックシール,シートまたはジオテキスタイル等)や緩衝層(開粒度アスファルト混合物等)の設置,もしくは表層に誘導目地等を設置するなどの対応策を検討する。
引用元:舗装設計便覧(平成18年2月)公益社団方針日本道路協会 P232
以上。
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