【図解】平板載荷試験とは？キャスポルとの違いを超簡単解説！

こんな悩みに答えます。

この記事を書いてる私は、県土木職員５年経験した土木初心者。知識ゼロでもわかる初心者向けに土木情報を発信しています。

この記事を読めば、支持力確認試験の初歩的な知識が身につきます。

土木初心者が必死に調べて書いた記事です。間違いがあれば教えてください。

平板載荷試験とは？

平板載荷試験は、地盤上に剛性のある円形の載荷板（一般的に直径30cm）を設置し、段階的に荷重を加えて地盤の沈下量を測定する試験です。

これにより、地盤の支持力と変形特性を評価します。

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試験の目的

平板載荷試験の主な目的は以下の2つです。

1. 地盤の支持力を評価する
   • 建物や道路などの基礎が、どの程度の荷重に耐えられるかを確認
   • 試験結果をもとに、地盤の安全性を判断する
2. 地盤の変形特性を把握する
   • 荷重をかけたときの地盤の沈下量を測定し、地盤の剛性（硬さ）圧縮特性を評価
   • 道路や空港の滑走路などの設計時に、沈下量を予測するために使われる

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試験方法（手順）

試験は以下の流れで行われます。

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試験結果の解析

試験データから、以下の地盤特性を求めることができます。

1. 地盤の許容支持力（地盤が安全に支えられる荷重）
   • 試験データを基に、安全に設計できる支持力を算出。
2. 地盤の変形係数（剛性係数）
   • 地盤の硬さや変形のしやすさを示す値。
3. 地盤の圧縮特性
   • 沈下量から、建物の基礎がどの程度沈むかを予測。

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メリット・デメリット

メリット

• 実際の地盤の強度を直接測定できる（現場でのデータなので信頼性が高い）。
• 試験装置が比較的シンプルで、施工現場でも手軽に実施できる。
• 基礎設計や道路設計の信頼性向上に役立つ。

デメリット

• 時間がかかる（1回の試験に3～5時間程度）。
• 試験結果が局所的になりやすい（試験した場所の特性しか分からない）。
• 試験規模が小さいため、大規模な地盤全体の評価には向かない。

キャスポル（簡易支持力測定器）とは？

キャスポルは、重機などの反力を必要とせず支持力を簡易的に測定できるものです。 

原理は、質量4.5kgのランマー（重錘）を高さ45cmから地盤上に自由落下させ、その際に生じる衝撃加速度の最大値（インパクト値）を内蔵の加速度計で測定します。

このインパクト値と地盤のCBR値やK30値などとの相関関係を利用して、地盤の支持力を推定します。 

ただし、キャスポルには以下のようなデメリットもあります。

キャスポルは簡易測定器であり、得られた測定結果は従来の原位置試験の補完用として用いることが推奨されています。そのため、正式な地盤評価には他の試験結果と併用することが望ましいとされています。

キャスポルの適用範囲

キャスポルで精度よく測定できる土質範囲は、最大粒径が37.5mm以下、10mm以上の礫を30％以上含まない土質です。

また、キャスポルによる施工管理の適用範囲は、

ということです。

平板載荷試験とキャスポルの違い

平板載荷試験とキャスポルの違いは以下のとおりです。

項目	平板載荷試験	キャスポル
目的	地盤支持力、変形特性	地盤支持力の簡易評価
原理	載荷板に荷重を加え沈下量を測定	ランマーの自由落下による衝撃加速度の測定
機材・装置	載荷板、ジャッキなど 反力が必要	小型・軽量な測定器で 反力は不要
適用範囲	広いスペースが必要で、詳細な地盤評価に適している	狭小地や多地点での迅速な測定が可能
特徴	詳細で信頼性の高いデータが得られるが、試験には時間とコストがかかる傾向がある	簡便で経済的だが、得られるデータは簡易的であり、他の試験結果と併用することが望ましい

キャスポルは地盤の平板載荷試験(JGS 1521)の補完用試験として用いることをおすすめします。狭隘箇所等で、キャスポルのみで支持力確認を行うときは、発注者等の関係機関と十分協議のうえ用いてください。構造物の種別については、特に限定はしませんが、構造物の重要度等を十分勘案のうえ用いてください。