
野面石って何?間知石、玉石、雑割石、割石との違いは何?土木初心者でよくわからない。周囲になかなか聞けない。調べても出てこない。
こんな悩みに答えます。
本記事の内容
- 野面石とは?
- 間知石とは?
- 玉石とは?
- 雑割石とは?
- 割石とは?
- 野面石、間知石、玉石、雑割石、割石の違い
- この記事を書いてる人

この記事を書いてる私は、県土木職員5年経験した土木初心者。知識ゼロでもわかる初心者向けに土木情報を発信しています。
この記事を読めば、石材の初歩的な知識が身につきます。
目次
野面石(のづらいし)とは?
野面石 (のづらいし)とは、自然のままの石のことです。

特徴
- 不規則な形をしており、荒々しい表面を持つ
- 天然の風化した石や岩を利用したものが多い
- 積み上げる際、隙間や凹凸が多いため、積み方に技術が必要
- 用途:石垣、擁壁、伝統的な建築物
- メリット:見た目が自然で風格がある
間知石(けんちいし)とは?
間知石 (けんちいし)とは、石垣や擁壁に用いる土木建築材料のことです。

野面石は自然な石なのに対し、間知石は積み上げるために四角錐体切って加工されています。
詳細については、以下の記事をご覧ください。
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玉石(たまいし)とは?
玉石とは、流水や風化など自然の作用で丸みを帯びた楕円形の石のこと。

特徴
- 自然に丸く磨かれた石で、表面が滑らか。
- 見た目や施工が簡単で、柔らかな印象を与える
- 用途:護岸工事や河川工事
- メリット:積みやすく、施工が簡単でコストも低い
Wikipediaによると
土木工学における「玉石」の定義は特に大きさにおいて一様ではない。
国土交通省・土木工事共通仕様書では「玉石は、天然に産し、丸みをもつ石で通常おおむね15cm〜25cmのものとし、形状はおおむね卵体とし、表面が粗雑なもの、うすっぺらなもの及び細長いものであってはならない。」としている[1]。
引用元:玉石 – Wikipedia
大きさも概ね決まっており、形は自然に丸みを帯びたもの。野面石とは少し違うようですね。
雑割石(ざつわりいし)とは?
雑割石とは、控えの2面が切り取られた石のことです。

特徴
- 野面石を規則的に割った石
- 見た目の自然さが強調され、荒々しい印象が出せる
- 用途:主に土木工事や石垣などに使われ、特に強度を求められない場所での使用が一般的
- メリット:価格が安く、施工が比較的簡単
「間知石と似てるな」と思った方もいらっしゃるかと思いますが、控えの形が少し違います。

割石(わりいし)とは?
割石とは、形を決めず野面石を割ったものです。

特徴
- 人工的に割った石で、形にばらつきがある
- 見た目の自然さが強調され、荒々しい印象が出せる
- 用途:主に土木工事や石垣などに使われ、特に強度を求められない場所での使用が一般的
- メリット:積むのには熟練の技術が必要
控えの2面が切り取られているのが「雑割石」、形を決めずにただ割っただけなのが「割石」です。
野面石、間知石、玉石、雑割石、割石の違い
間知石と間知ブロックの違いを簡単にまとめました。
スクロールできます
項目 | 野面石 | 間知石 | 玉石 | 雑割石 | 割石 |
---|---|---|---|---|---|
形状 | 不規則 | 直方体 | 楕円形 | 四角錐 | 不規則 |
加工 | なし | あり | なし | あり | あり |
用途 | 石垣、歴史的建築物 | 擁壁、土留 | 河川工事、仮設 | 石垣、歴史的建造物 | 石垣、歴史的建造物 |
施工(擁壁) | 熟練技術が必要 | 簡単 | ー | 比較的簡単 | 熟練技術が必要 |
強度 | 低い | 高い | ー | 比較的高い | 低い |
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