
間知石擁壁って何?間知ブロックとの違いは何?土木初心者でよくわからない。周囲になかなか聞けない。
こんな悩みに答えます。
本記事の内容
- 間知石擁壁とは?
- 間知ブロック擁壁とは?
- 間知石と間知ブロックの違い
- 間知石・間知ブロックの積み方
- この記事を書いてる人

この記事を書いてる私は、県土木職員5年経験した土木初心者。知識ゼロでもわかる初心者向けに土木情報を発信しています。
この記事を読めば、間知石などブロック積の初歩的な知識が身につきます。
目次
間知石(けんちいし)擁壁とは?
間知石 (けんちいし)とは、石垣や土留に用いる土木建築材料のことです。
間知石擁壁は、その間知石を使った擁壁になります。「城の石垣」をイメージしてもらえばいいですね。

情報を簡単にまとめると、以下のとおり。
- 材質:自然石や切り出した石材
- 形状:ほぼ直方体に加工されているが、自然な風合いを残している
- 施工方法:石積み工法(手作業で積み上げる)
- 用途:石垣、護岸、擁壁など
特徴
- 天然の石を使用するため、見た目が自然で風格がある
- 施工には熟練した職人の技術が必要
- 長期間の耐久性があり、歴史的な城壁や土木構造物に使われる
手作業で積み上げるので、熟練の技術が必要になります。
近年、間知石を積める業者さんも少なくなっているので、公共工事は以下の「間知ブロック擁壁」が一般的です。
間知ブロック擁壁とは?
間知ブロックとは、間知石の形に作ったコンクリートブロックのこと。
このコンクリートブロックを使った擁壁が間知ブロック擁壁です。

- 材質:コンクリート
- 形状:規格化された直方体
- 施工方法:プレキャスト(工場生産)されたブロックを組み立てる
- 用途:擁壁、土留め、道路法面(のりめん)など
特徴
- 規格化されているため、施工が容易で工期が短縮できる
- コンクリート製なのでコストが比較的安い
- 自然石に比べると風合いは人工的
JIS規格化されているので、基本的にどの業者さんでも施工が可能です。
一般的に「積ブロック」というと、この間知ブロック擁壁を指します。
間知石擁壁と間知ブロック擁壁の違い
間知石と間知ブロックの違いを簡単にまとめました。
項目 | 間知石擁壁 | 間知ブロック擁壁 |
---|---|---|
材質 | 天然石 | コンクリート |
施工 | 職人の手作業で積む | ブロックを組み立てる |
用途 | 石垣、歴史的建造物 | 擁壁、土留 |
見た目 | 自然的 | 人工的 |
コスト | 高い | 安い |
見た目の自然さや歴史的価値を重視するなら間知石、コストや施工性を重視するなら間知ブロックが選ばれることが多いです。
コメント